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2007/03/23

ええ、早い話が単なるセクハラです。

稽古場での暇つぶしアトラクションに、
『このカンパニーなら誰と添い遂げるトーナメント』
というのがある。
いや、普通ないか。
いやいや、マッチャーが考案したので、主にマッチャーの周りにだけはある。
ルールは簡単。

1・その公演の宣伝チラシを一枚用意する。
2・カンパニーが打ち解けてきた頃合いを見計らい、休憩中の女優さんに一人ずつ招集をかける。
3・で、以下の質問をする。

『えっと、このカンパニーに出演してる男優の誰かと添い遂げなきゃいけないの、子づくり前提で。そうしないとアナタ殺されちゃうわけ、とりわけ焼死で。さ、誰と子づくり?

4・以降、チラシの裏面に掲載されている全男性キャストからアトランダムに二人づつ選択し、数回に渡るトーナメント戦を経て、女優さんごとの添い遂げ男を決定する。

はいはい、まるで中学生ですよ!稲中ですよ!
でも、決して侮ることなかれ。
これが結構バカに出来ない面白さなわけですよ。

まず、
「SEXありき」
この前提が意外と女優さんをマジにする。
「好みの男性は?」ではダメなんだ。
「結婚するとしたら?」ではヤワなんだ。
やっぱり中心に『SEX』という名の大黒柱をズドン!と据えることで、勝者を選ぶ女優サイドは自ずと慎重&真剣になるし、その解答を待つ男優サイドもより一喜一憂出来るわけで。
そして、ひとたび参加したからには、鬼のジャッジマンと化したマッチャーが決してその解答に妥協を許さない。
「え〜、選べな〜〜〜い」などと猫なで声で言いようものなら、

「焼け死ぬんだよ!! 君、焼け死んじゃうんだよっ!!!

と、カルト教団顔負けの迫力でその女優の精神を圧迫していく。
中にはどうかと思うぐらい真剣に考え込む女優もいて、そういう人には、

「大丈夫。時間はあるから。焦らないで答えを出して

と、下衆な質問をしている人間におおよそ似つかわしくない包容力を発揮する。
まあ、大抵の場合、女優サイドとしてはこんな遊びで波風立てたくないわけで、どうしてもカンパニーの主演俳優さんをたてようたてようとする傾向にあるのだが、そんな大人の事情も鬼のジャッジマンは断じて見逃しはしない。

「朝起きたら、その人の顔が目の前にあるんだよ?」
「求められたら拒めないんだよ?」

そんな生々しいあおりを繰り返すうちに、徐々にその女優の深層心理へじわりじわりと迫るのだ。
とはいえ、そんな努力をこちらがしなくても、ズバズバ選んでいく女優も案外多い。
しかも、その言葉は非常に殺傷能力が高いときている。

「あ、彼、問題外」「あの人はキツいよ」「あんまり上手じゃなさそう」「手もつなげないわ」「求められたら普通に拒んじゃう」「てか、選ぶまでもないし」

などなど、言われた男子側としては、おそろしく傷つくケースもままある。
ま、そんな諸刃的な要素も含めて楽しいんだけどね。
かく言うマッチャーの戦績ですが…うーん、まあまあですかねえ。
優勝となると難しいけど、大体、ベスト4から決勝までは上がれてる気がする。
以前、14歳の少女がマッチャーを選んでくれたこともありましたっけ。
「もっと自分を大切にしなさい」
って、さすがに真顔で言いましたけど。
もちろん早々に敗退した時は、死んだ魚の目状態で残り試合を裁いてます。

「俺を負かした男に優勝して欲しい」

そんな熱闘甲子園的な思いをせめてもの張り合いにして。

でもね、これが毎回、意外な伏兵が隠れてるわけですよ!
キャリアとか役の大小とか関係無しに女子のハートをくすぐる男子ってのはどこにでもいるもので、そいつにかかると主演俳優だろうがマッチャーだろうが、冗談みたいにコロっと負けちゃうわけ。
まあ、そんな時ですね、「若い芽は摘んでおかなきゃ」って本気で思うのは。
あまりにそいつが強過ぎて、

「この人、確かにいい人だけど、チンチン小さそうじゃない?」

って、見たこともないチンチンサイズを持ち出して、必死に妨害しようとすることもしばしば。
小さいのはそいつのチンチンじゃなくて、マッチャーの度量だっつーの!

てな感じで、男優陣の間にも次第に殺伐とした空気が流れてきまして、ともするとその後の稽古に支障をきたすぐらいゲームも白熱するのですな。
中でも、かつて一番ムキになったのが、佐藤アツヒロという男。
ピュアなハートを持つことで知られる彼は、まさにガラスの十代フォーエバー
からみの多い女優さんが自分を敗退させようものなら、

「信じらんねえ!○○さんがそんな人だったとは!」
と、まるで小学生のように口をとがらせ、

「どうして?悪いとこあったら俺、直すから!
と、まるでダメダメ男のようにその子にすがり、

「アツヒロ君を選ぶのって当たり前過ぎて、みんな遠慮しちゃうのさ」
と、いくら周りが教えてあげても、「納得いかない!」の一点張り。
で、翌日には自らチラシ片手に再チャレンジしているっていう…。
ほんにこつ、負けず嫌いな男とです。
普段からモテモテのくせに、どうしてこんなゲームにムキになるんだろ?
ま、そんなところが『愛すべき兄ちゃん』とみんなに慕われるゆえんなんだろうな。
ああ…早くまたアツヒロ君と芝居がやりたい、いろんな意味で。

じゃ、シーユー。

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