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2010/10/19

フェイバリットな作品に携われている幸福を胸に励むのだよ。

さて、昨日はイケメン芝居の稽古後、オレンジ音楽&配役打ち合わせ。

およそ4時間に渡る打ち合わせが終わる頃には例の如くヘトヘトマッチャーと化した具合だ。


さて、『時計じかけのオレンジ』という作品。

一般的にはキューブリックの映画として広く知られているが、実は(大変小難しい)原作の小説があって、今回舞台化する時計じかけの戯曲は、その原作者自らがかなり昔に書き下ろしたモノをベースにしたものである。

だから映画をイメージしてこの舞台を観ると、なんだか違和感を感じるところもあるだろう。

例えば今回“パンクオペラ”と銘打っているだけあって、(ミュージカルではないけど)原作には結構歌が入ってたりするし、映画にはあって原作にはない設定(逆もしかり)だってバンバンある。


そもそも原作者はキューブリック版のオレンジにめちゃめちゃ怒り心頭だったわけで(これ、マニアの間では有名な話)、そんな人物が舞台化にあたって「これぞオレンジ魂だ!」的な気概を持って発表した…という意味を持つ戯曲だ。

なんだか違って当然なわけですよ。

とはいえ、この作品の魅力の多くは“圧倒的な暴力”にあるのは変わりなく。

平たく言えば、そこに終わらないテーマを掲げていたのが原作者で、ハイセンスかつ、妥協なき演出力を駆使し、暴力のみで押し切ったのがキューブリック。

で、俺の仕事は、原作者が書き下ろした戯曲に沿って演出するという大命題の中で、諸処のアレンジを施しつつ、いかにこの作品の魅力を生の舞台に立ち上げるか…というものになってくる。

なかなかムズいが、トライとして実に豊かで有意義なものだ。


その一方、かくいう自分もご多分に漏れず、この作品はキューブリックで知った人間。

去年演出させてもらった『死霊のはらわた』同様、とても愛着のある映画で、10代に出会って以来、幾度となく見返してきた作品である。


オレンジ魂とキューブリックの狭間を漂いながら、今日もイケメンと稽古する俺…。

ヘトヘトマッチャーの旅はまだまだ続く。


じゃ、シーユー。

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